初心者が覚えるべき用語シリーズも第10回目を迎えます。
ここまで、基本的なFXまたはバイナリーオプション(BO)の知識とエントリータイミングの話と利確や損切りの目安の話でした。
今回は、その知識を踏まえたうえで、もっとも重要な資金管理について書いてみたいと思います。
共通単位pips(ピップス)について
初心者の方ですでにFX取引を行ったことがある人はわかるかと思いますが、FXにはpips(ピップス)という共通単位があります。
pipは「percentage in point」の頭文字をとったもので、通貨の共通単位としてFXで使用されるものです。pipsはpip(ピップ)の複数形で、「ピップス」と読みます。
例えば、ドル円(USD/JPY)のレートが、1ドル=110.235円から1ドル=110・335円まで動いたとき10pips動いたと表現します。
初心者にとっては非常にわかりずらいのですが、0.01円が1pipsになります。
これがユーロドル(EUR/USD)になると、1ユーロ=1.17100米ドルから1ユーロ=1.17200米ドルに動いたとき10pips動いたと表現します。
つまり、ドル円は0.01円で1pipsだったのに対し、ユーロドルは0.0001米ドルを1pipsになります。
以下に主要な通貨ペアとどこがpipsの基準になるか載せておきます。
通貨ペア | pipsの位 |
ドル円(USD/JPY) | 110.150 |
豪ドル円(AUD/JPY) | 78.638 |
ユーロ円(EUR/JPY) | 128.590 |
ポンド円(GBP/JPY) | 149.790 |
豪ドル米ドル(AUD/USD) | 0.72570 |
ユーロドル(EUR/USD) | 1.17220 |
ポンドドル(GBP/USD) | 1.36545 |
ゴールド(XAU/USD) | 1786.62 |
円だけ特別に0.01=1pips、その他の通貨は0.001=1pipsと覚えておけばよいでしょう。
適切な取引量(トレードリスク)の計算
よく、FXで借金抱えた事や破産したことなどを目にしますが、適切な取引量を把握していればそうそう借金を抱えることも、破産することもありません。
もちろん、トレードにドキドキやワクワクした気持ちを目的としたギャンブルトレードをやれば、簡単に借金持ちになってしまうかもしれません。
なので、しっかりと計算して資金管理をしていきましょう。
FX業者や口座の種類によって違いがありますが、ここでは一般的な例を紹介します。
一般的な口座の場合、最小ロット数は0.01、レバレッジ1000倍、スプレッド2.5pipsが多いと思いますので、これを参考に計算してみます。
ロット(lot)とは、FXの取引通貨量の単位です。FX業者によって異なる場合もありますが、基本的には10,000“通貨”(円や米ドルなど)を1ロットとしています。
レバレッジとは、倍率のことを指します。「レバー=てこ(梃子)」から来ており、「レバレッジ=てこの原理」となります。要するに、少ない自己資金で大きな取引をすることができる、ということです。
スプレッドとは、業者の手数料のことです。下の画像でいうと、売値(Bid:白い線)と買値(Ask:赤い線)の価格差を指します。※この場合のスプレッドは2.5pipsです。
例えば上の画像のタイミングでショート(下)エントリーした場合、109.956が開始価格ですが、赤い線が109.956よりも下に行かないと利益がでません。つまりエントリーした瞬間は、スプレッド2.5pips分マイナスからの取引開始となります。
逆にこのタイミングでロング(上)エントリーした場合、109.971が開始価格ですが、白い線が109.971よりも上に行かないと利益がでません。 つまりエントリーした瞬間は、スプレッド2.5pips分マイナスからの取引開始となります。
さて、
下の画像の通り、ドル円をトレードしてうまく利確できたとしましょう。
「エントリー:108.836 利確:109.136」の場合、
最小ロット数は0.01、レバレッジ1000倍、スプレッド2.5pipsなので、まず、エントリーしたタイミングでスプレッド分を考慮します。
108.836 +0.0 25(2.5pips) = 108.861がエントリー開始位置となります。
利確位置が109.136なので、109.136 ー 108.861 = 0.275 ピップスに直すと27.5pips獲得したことになります。
次にロットとレバレッジです。
0.01ロットというのは、レバレッジ1(レバレッジを掛けない)ということです。 XMは1ロットを100,000通貨としていますのでpips辺りの損益(米ドル/円)も含めて以下の対応表になります。
ロット | レバレッジ | 通過 | 1pips | 10pips | 100pips |
0.01 | 1 | 1,000通貨 | 10円 | 100円 | 1,000円 |
0.1 | 10 | 10,000通貨 | 100円 | 1,000円 | 10,000円 |
1 | 100 | 100,000通貨 | 1,000円 | 10,000円 | 100,000円 |
10 | 1000 | 1,000,000通貨 | 10,000円 | 100,000円 | 1,000,000円 |
つまり、上記取引を0.01ロットで行った場合、利益は275円となり、
10ロットで行った場合、利益は275,000円となります。
スプレッドが2.5の場合で10ロットで取引開始するといきなりー25,000円からスタートとなりますので、資金力が無い方は絶対に無茶なロットで取引するのをやめてくださいね。
資金管理について
FXで有名な資金管理のルールで、「2%」というものがあります。
これは、1回のトレードで資金の2%まで損失を抑えるというものです。
これは、リスクリワードの記事で書いた「損切り」目安を資金の2%にすることを意味しています。
例えば、 XMの口座登録キャンペーンボーナス1.3万円のみでトレードする場合、1トレードで損失できる額は、260円ということになります。
仮に下記の画像のところでエントリーする場合、リスクリワードレシオ2(R:R=1:2)で損切り幅は10pipsだとすると、0.02ロット以下でエントリーする必要があります。
損切りになった場合は240円の損失、利確になった場合は480円の利益ということですね。
もう1つ有名なルールがありまして、1日の損失額は資金の5%までというものがあります。
資金が2万円の場合は、損失を1日1000円までに抑えましょうということです。
上に書いたトレードを1日5回行って、5回とも負けた場合は損失1200円になりますので、その日のトレードはやめておいたほうがよいでしょう。
まとめ
初心者がエントリーする際のルールをまとめます。
①トレードをする前に損切り幅を計算する
②リスクリワードレシオは「2」(R:R=1:2)
③1回のトレードで損失額は資金の2%まで
④1日の損失額は資金の5%まで
⑤要人発言(指標発表)時間帯はトレードを避ける